子どもが友達の悪口を言ったとき、親はどう返せばいい?普段の会話でできること



子どもが小学生になると、「今日○○くんがさ〜」と友達の悪口や愚痴を言い始めること、ありますよね。

小学校に入る前は、「○○くんに叩かれた」「おもちゃを取られた」のような、されたことの報告が中心だったのに、だんだんその子自体への不満も混ざってきた…と感じることはないでしょうか。

息子も小さいころは、嫌なことがあったという報告がほとんどでしたが、小学生になると「○○くんってさ、いつも〜なんだよ」という言い方が増えてきました。

友達への不満を聞く機会が増えると、親としても、どう返せばいいのか迷うことがあります。

「そんなこと言わないの」と注意するべきなのか、それとも、まずは「そうなんだ」と聞いてあげればいいのか。

それに、このまま友達の嫌なところばかり見てしまったり、人を馬鹿にする子になってしまったら……という心配も出てきますよね。

私も、息子が友達の悪口を言ったときに、どう返すのがいいのか手探りで接してきました。

今回は、低学年・中学年のころの息子とのやりとりを振り返りながら、悪口を言ってきたときの返し方や、普段の会話で意識してきたことをお話しします。

子どもが友達の悪口を言ってきたときの返し方

子どもが友達の悪口や愚痴を言ってきたとき、親としては、何か言ってあげたほうがいいのか、それとも聞くだけでいいのか迷いますよね。

我が家では、息子が友達の愚痴を言ってきたとき、王道ではありますが、まずは話を聞く、という姿勢を崩さないようにしてきました。

話を聞くといっても、ただ黙って聞くのではなく、気持ちの受け止め方や声のかけ方など、次の3つを意識しています。

1.否定せずに、まずは気持ちを受け止める

子どもが友達の悪口を言うと、「なんでそんなこと言うの?」と注意したくなることもあると思います。

でも、我が家では、その気持ちをぐっとこらえて、まずは話を聞くようにしています。

「そんなことがあったんだ」「それは嫌だったね」と、子どもが嫌だったと感じた気持ちを受け止めます。

子どもは、嫌だった出来事を話しながら、自分の気持ちを分かってほしいと思っていることもあります。

そこで頭ごなしに否定されると、「話しても分かってもらえない」と感じて、次から話してくれなくなってしまいます。

もちろん、悪口の内容をすべて肯定する必要はありません。まずは子どもの話を聞き、嫌だった気持ちを受け止めることを意識しています。

2.友達の味方はしない

話の最中に気をつけているのが、友達の味方をしないことです。

「でも○○くんにも理由があったんじゃない?」「○○くんにも、いいところあるよ」と言いたくなることもあります。

ただ、イライラしている最中にそう言われたら、子どもは「なんで相手の味方なの?」「僕が悪いの?」と感じてしまいます。

親としては相手の事情も考えてほしいと思いますが、気持ちが落ち着いていないときに伝えても、素直に受け止めるのは難しいものです。

なので、愚痴を言っているときは、友達をかばうことも、ほめることもしません。相手にも事情があるかもしれないと伝えるのは、子どもの気持ちが落ち着いてからにしています。

3.何度言ってきても、態度は変えない

同じ友達の愚痴って何日も続くこともあります。正直、「またその話?」ですよね(汗)

何度も同じ話を聞いていると、親としても「はいはい、分かった、分かった」「○○くんのことが嫌なんだね」と話を終わらせたくなります。

でも、ここで適当にあしらってしまうと、子どもは「自分の気持ちを分かってくれない」と感じてしまいます。学校で嫌な思いをしているからこそ、家では安心して話せるように、同じ話でもできるだけ聞くようにしています。

もちろん、話を聞くだけでなく、「少し距離をとってみたら?」「ほかの友達と過ごしてみたら?」とアドバイスすることもあります。

ときには、「先生に相談しようか」と聞くこともあります。

親としては、早く嫌な気持ちから抜け出してほしいと思いますが、すぐに気持ちを切り替えられるとは限りません。同じ話が続いても、子どもの気持ちを急かさず、話に付き合うようにしています。

ただし、友達とのトラブルが何度も続いていたり、子どもが強いストレスを感じていたりする場合は、話を聞くだけでは十分ではないこともあります。そうした場合の対応については、「子どもの友達関係に口出ししたくなったら?私が心がけていること」の「子どもの愚痴やトラブルが深刻になってきたとき」で紹介しています。

友達への気持ちが変わったときは

しばらく嫌だ嫌だと言っていても、いつの間にか一緒に遊んでいることってありませんか?

息子の場合も、相手が嫌なことをしなくなって嫌な気持ちが落ち着いたり、先生をきっかけに相手との関係が変わったりと、気づいたら仲良くなっていることがありました。

そんなふうに、以前は嫌だった相手と関係が良くなっていることに気づいたら、今はどう感じているのか、息子と話をすることがあります。

そのときに「あのときは嫌だったけど、意外と良いやつだった」など、ポジティブな反応があれば、その子の良いところを伝えたり、相手の気持ちを想像して話したりすることがあります。

例えば、ずっと息子の後をついてきて、しつこくて嫌だと言っていた子の場合は、

「もしかしたら、○○(息子)のことが好きで、その気持ちの裏返しだったのかもね」

と話したり、

強気な発言をする子については、

「みんなを引っ張ってくれる、頼もしいところもあるよね」

と話したことがあります。

もちろん、嫌な気持ちが残っているときに、無理に相手の良いところを見つける必要はないと思っています。息子自身が相手との関係を前向きに捉えられるようになったときに、私もその子の良いところを伝えるようにしています。

気持ちが落ち着いてから振り返ることで、当時は気づかなかった相手の一面が見えてくることもあります。

小学生の中学年ぐらいまでは、子ども同士も相手との距離感をつかんでいる途中なんだと思います。嫌なことがあったときの印象だけで相手を判断するのではなく、いろいろな面から友達を見られるようになってほしいなと思っています。

普段の会話で、仲良しの友達の良いところを言葉にする

「友達をどう見るか」というのは、嫌なことがあったことがきっかけですることもありますが、普段の何気ない会話の中でもできると思っています。

子どもって、嫌なことだけでなく、仲良しの友達の話もよくしてくれますよね。「今日○○くんと遊んだ」「○○くんってさ〜」という、そんな何気ない話のときこそ、友達の良いところを言葉にするチャンスだと思っています。

我が家で意識しているのは、次の3つです。

子どもが言葉にできない友達の良いところを、代わりに言葉にする

子どもって、友達のことが好きでも、どこが好きなのかをうまく言葉にできないことが多いですよね。

例えば、こんな会話です。

息子「この前転んだら、○○くんが『大丈夫?』って言ってくれた」

私「○○くん、優しいね。友達想いなんだね」

息子「○○くんって、ぼくがギャグ言うとボケてくれるんだよ」

私「○○のギャグをわかってくれるんだね。ノリが合うんだね!」

このように、息子がなんとなく感じていることを、私が代わりに言葉にするようにしています。

私が「この子はいい子だ」と評価しているわけではなく、息子の気持ちを代弁しているだけです。

言葉にするのは、仲良しの友達だけ

ただし、良いところを言葉にするのは、息子が好きな友達、仲良しの友達だけです。

嫌いな子の良いところを親が言うと、愚痴のときと同じで「なんで相手の味方なの?」になってしまうこともあります。息子が嫌だと感じているときに、無理に相手の良いところを伝えることはしていません。

まずは、息子自身が好きだと思っている友達について、良いところを言葉にするようにしています。

友達をほめるときは、子どももセットで認める

親が誰かをほめるだけで、自信をなくしてしまう子もいると言われています。

なので、友達だけを単独でほめることはせず、息子のことも一緒に認めるようにしています。

例えば、友達が作文が得意だとしたら、「○○くんは作文が得意なんだね。○○は計算が得意だよね」と、息子自身の良さにも触れるイメージです。

もともと息子が好きな友達の話なので、比べられて自信をなくす、ということはあまりなかったように思います。

続けてきて、子どもが変わったこと

愚痴を聞くときの返し方や、普段の会話で友達の良いところを言葉にすることを続けてきて、息子にも少しずつ変化がありました。

とはいえ、今でも苦手な子の愚痴はありますし、誰にでも良いところを見つけられるわけではありません(笑)

それでも、息子の話を聞いていて「前とは変わったな」と思うことが、いくつかあります。

仲の良い友達の良いところを、自分で話すようになった

前は、仲の良い友達の話をしても、「楽しかった」「面白かった」くらいで終わっていました。

それがだんだん、「○○くんって、こういうところがすごいんだよ」と、どこが良いのかを自分から話してくれるようになりました。

普段はあまり関わらない子でも、たまたま一緒に遊んだときなどに、「○○くんって、意外と〜なんだよ」と話してくれることもありました。

私が代わりに言葉にしてきたことが、少しは息子の友達の見方につながっているのかなと思っています。

何が嫌なのかを言葉にできるようになった

苦手な子への愚痴は、なくなったわけではありません。

ただ、前は「嫌だった!」で終わっていたのが、「こういうことをされるのが嫌なんだよね」と、何が嫌なのかを言えるようになってきました。

自分で説明できるようになったことで、どんなことをされると嫌なのか、どんな子が苦手なのかが、息子自身も少しずつ分かってきたようです。

相手の悪いところを並べるより、自分が何を嫌だと感じているかが分かる方が、ずっと大事だなと思いました。

周りが悪く言っていても、自分の考えを言えた

一番うれしかったのは、この出来事です。

家で、ほかの子がBくんの悪口を言っていた、という話になったとき、息子が「でも、自分はBのこういうところが好き」と言ったんです。

周りが悪く言っていても、息子はBくんの良いところをちゃんと見ていたんだなと、うれしくなりました。

友達の良いところを言葉にしてきたことで、息子も自分なりに友達を見て、それを言葉にできるようになったんだと思います。

まとめ

子どもが友達の悪口や愚痴を言ってきたとき、注意するべきか、聞くべきか。我が家では、まずは否定せずに聞く、を続けてきました。

我が家で主に意識してきたのは、こんなことです。

  • 悪口や愚痴を言ってきたときは、否定せずに気持ちを受け止める
  • 愚痴の最中は、友達の味方をしない
  • 普段の会話では、仲良しの友達の良いところを代わりに言葉にする

息子が友達の悪口や愚痴を言うたびに、このまま友達の嫌なところばかり見る子、人を馬鹿にする子になってしまったら…と心配になることもありました。

でも、周りが悪く言っている友達のことも「自分はここが好き」と言えた息子を見て、少し安心しました。

悪口をやめさせようとするより、毎日の会話の中で、友達をいろいろな面から見られるように関わってきました。

今でも苦手な子の愚痴はありますし、全部がうまくいったわけではありません。それでも、友達を一面だけで決めつけない見方は、少しずつ育ってきたのかなと思っています。

ちなみに、高学年になると好みがはっきりしてきて、愚痴の中身も変わってきました。今は、低学年・中学年のころとは少し違う関わり方をしています。それについては、また別の記事で書きたいと思います。





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